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強欲な羊

7点。米澤穂信の「儚い羊たちの饗宴」に似たテイストの作品。いわゆる「イヤミス」であり,読後感は悪い。「ストックホルムの羊」は,ある作家の長編にシチュエーションが似ている。オリジナリティという点では,やや評価を下げるが,小説としては十分に面白い。「イヤミス」が嫌いな人は避けた方が無難。好きな人はぜひ読んでほしい。収録されている作品の中での白眉は「背徳の羊」。この作品に登場する女性の描かれ方は…さすが女性作家と思わせる,リアルな怖さがある。こういう作品は大好き。期待せずに読んだが,思わぬ掘り出しモノだった。

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グランドマンション

6点。「グランドマンション1番館」というマンションの住人が,次から次への様々な事件に巻き込まれる。騒音問題,年金不正受給問題,振込詐欺など…現在の社会を取り巻くさまざまな事件をテーマにした短編が描かれる。最後には,ちょっとした「どんでん返し」が用意されている。収録されているのは折原一らしい文体,雰囲気の作品ばかり。ちょっと品のない描写もあり,嫌悪感を抱く人もいると思う。個々の作品は折原一らしい作品ばかりだし,全体を通じたネタも,「驚愕」というほどではなく,小粒なものだが,折原が好きなら楽しめるデキだろう。


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人生相談は真夜中のバーで

7点。「モーさんの隠れ家」というショットバーのマスターが,客から持ち込まれる相談に答えたり,自分が事件に巻き込まれたりする。個々の作品はミステリとして完結しているが,全体を通じた趣向がある。いずれも,蒼井上鷹らしい,底意地の悪オチが用意されている。蒼井上鷹は,とても好きな作家の1人。この作品もアルバイトの宇佐美野々や,向山という女性刑事など,女性の描き方がなんともいえない。底意地の悪さの中に,コミカルな部分もあるので,三谷幸喜なんかに脚本を書いてもらって映像化したら面白そう。好みの作風なので評価は甘め。


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頼子のために


7点。冒頭で,娘の復讐を図る父による手記が紹介される。そして,その手記に書かれたスキャンダルから目をそらさせるために,「名探偵」法月綸太郎に捜査が依頼される。「対スキャンダル用の緩衝装置」として捜査の依頼がされたにもかかわらず,違和感を感じた法月綸太郎は捜査を進め,想像を絶する驚愕の真相に行き着く…。相当なイヤミス。そこまで登場人物に入り込めなかったのが救い。もっと人間が書ける作家がこのプロットで書いていたら,恐ろしい作品になっていたかも。このままでも十分に驚けるが,ちょっと惜しい気もする。


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動物珈琲店(ペットカフェ)ブレーメンの事件簿


4点。「あなたの猫,お預かりします」の続編的位置付けの作品。共通した世界観の舞台で,いろいろな事件が起こる。「フラット&シャープ」という名だった喫茶店が,「動物珈琲店ブレーメン」と改名し,ペットが入れるようになった。最も楽しめたのは「幕を引くには早すぎる」。全体的なレベルとしては低調。「九杯目には早すぎる」などを読んで,蒼井上鷹ファンになったのだが,ここ最近読んだ作品は不満が残るデキ。プロットはそこそこ面白く鳴りそうなのだが,もう少し練りこんでほしいところ。もっと面白い作品が書ける作家だと思うのだが…。


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