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蓬莱洞の研究

1点。登場するキャラクターに全く魅力を感じることができなかった。ユーモアというよりドタバタ・ギャグという印象。とはいえ,ドタバタ・ギャグとしても寒い。ミステリとしてのデキもひどい。というかミステリと思えない。3つの中編からなる連作だが,「蓬莱洞の研究」と「大南無阿御堂の研究」は突拍子もない話過ぎる。ミステリとは感じなかった。奇妙な話系ではあるが,面白さを感じない。「黒洞の研究」はクローズド・サークルものという設定だが,ひどいオチ。一番つまらない。バカバカしい話は嫌いではないが,幼稚な話は肌に合わない。
〇 評価
 サプライズ ★☆☆☆☆
 熱中度   ★☆☆☆☆
 インパクト ★☆☆☆☆
 キャラクター★★☆☆☆
 読後感   ★★★☆☆
 希少価値  ★☆☆☆☆
 総合評価  ★☆☆☆☆

 SF,ファンタジー的な設定を交えたミステリ。子供向け小説というイメージでもある。ミステリとして見れば,「バカミス」になるだろうか。主人公の諸星比夏留は独楽という古武術の達人で,見た目はスレンダーだが220キロの体重の持ち主という設定。少なくともこの設定を面白いと感じる感性がないと,この小説を読んでも全く面白いと感じないだろう。主人公が所属する民俗学研究会が3つの事件に巻き込まれる。民俗学研究会の面々が,また,めちゃくちゃな設定。顧問は,異端の民俗学者。その正体ははっきりしない。部長は,ギャンブルが強い女性でレズ。女性として育てられ,セーラー服を着ている男子生徒や,相撲取りのような男,幽霊部員といった面々。個性的といえば個性的だが,もう一つ魅力に欠ける。
 そして探偵役は,民俗学研究会には入らなかった民俗学研究家でもある保志野春信。諸星が保志野に恋心を抱くという取って付けたような設定もあきれるしかない。
 3つの短編は,ミステリというのもおこがましいバカバカしいはなし。最初の話は,森に大きな貝の生き物(かたつむり?)がいたというオチ。二つ目の話は,森にオオナマケモノがいたというオチ。最後の話は,崇徳上皇の霊を呼び出してしまったがために,崇徳上皇が恨む人物に名前の似ている人物が殺害されるという話。
 荒唐無稽な話であり,全く面白くなかった。子ども向けのミステリのようにも思うが,キャラクターがそれほど魅力的でない上,荒唐無稽な話として読んでも全く面白くないので,子どもが読んでも,面白くないだろう。久々にひどい作品を読んだ。★1で。
〇 メモ
〇 登場人物
〇 諸星比夏留
 ヒロイン。独楽という古武道の継承者
〇 伊豆宮竜胆
 民俗学研究会の部長。レズ。
〇 犬塚志乃夫
 民俗学研究会の会員。2年生。女生徒のような恰好をしているが男子生徒
 民俗学研究会の会員。宗教関係に興味がある。
〇 保志野春信
 民俗学に造詣がある新入生。探偵役。
〇 美津目徹
 行方不明になった学生の1人
〇 白壁雪也
 民俗学研究会の会員。時代小説オタク。親が相撲取り。
〇 浦飯聖一
 民俗学研究会の会員。2年生。自称魔法使い。
〇 藪田浩三郎
 民俗学研究所の顧問
〇 蓬莱洞の研究
 蓬莱郷に竜を探しに行くと言って学生が行方不明になる。私立田中喜八学園高等学校の民俗学研究会の面々が,調査のために,常世の森を調査する。骸骨などが見つかり,竜の声のような音を聞いて逃走。その後,比夏留は,保志野春信と一緒に常世の森に戻る。洞窟は大きな貝の貝殻だった。巨大なカタツムリが存在し,竜の伝説になっていた。謎の音は大きな貝殻で風が反響している音だった。比夏留が独楽の技で貝殻を破壊し,行方不明になっていた学生達を救出した。
〇 大南無阿弥洞の研究
 私立田中喜八学園高等学校の「蛭女山祭」で,民俗学研究会は,お好み焼き屋をする。比夏留は多量のお好み焼きを失敗する。比夏留が捨てたお好み焼きを謎の巨獣が食べていた。保志野は,謎の巨獣が「メガテリウム」だと気付く。和名はオオナマケモノ。「オオナムチ」の伝説は,メガテリウムを意味していた。比夏留達は日本刀を持つ謎の人物に襲われるが撃退。メガテリウムは森の奥に戻った。
〇 黒洞の研究
 私立田中喜八学園高等学校の民俗学研究会の合宿。東北A県の黄頭村の旅館に泊まる。研究会は,「オシラサマ」という存在である人形を見に行った。その旅館は河童壺という壺で有名だった。旅館の女中の多田路子,板前の藤原信二,女将の藤原得子が死ぬ。原因は,妃桜貴美子という女性が死亡した嶋満智子という女性の霊を呼び寄せようとして崇徳上皇の霊を呼び寄せてしまったため。崇徳上皇の霊は自分の恨みを晴らすために,自分の敵と名前が似ていた三人を殺害した。黒洞という洞穴の名前の由来は,九郎判官=源義経が匿われていたことから。,イタリア人のカルヴィーノは河童壺を取り戻しに来たが,旅館の女将の娘であるいのり(イタコの才能を持つ)を好きになってしまった。
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