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追想五断章

8点。5つのリドルストーリーの「結末」だけがあり,その結末につながる「本体」を探すというプロットは,それだけで読みたくなってしまう。古本屋の店員が,リドルストーリーの本体を探す部分もスピーディーで読みやすい。最後は,米澤穂信らしいビターな仕上がりとなっている。リドルストーリーそのものも,「奇妙な味」の話としてそれなりに楽しめる。キャラクター性が薄く,話の作りが,盛り上がりに欠ける部分がある。作品全体の仕上がりは「折れた竜骨」に近い。余計な部分をそぎ落とし,ミステリとしての技巧を楽しむべき作品だろう。


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プラ・バロック

4点。コンテナから14人の男女の集団自殺の死体が見つかるという魅力的な謎から始まる。非常にまっすぐなプロット,ストーリーであり,ミステリ慣れした読者なら,展開に予想がついてしまう。玄人受けする,よくできた話と言えるのかも。文体もあまり好みではなかった。よく言えば「詩的」,悪く言えば「鼻に付く」イメージ。人物の表記がカタカナで書かれていることもあって,「出来の悪い翻訳モノ」のように感じてしまった。登場人物も,ヒロインのクロハ,捜査主任のカガを始め,どこかで見たような設定,個性の人物ばかりで魅力に欠ける。


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チャット隠れ鬼

5点。インターネットで起きる出来事を監視する組織=サイバーエンジェルの役をやるように上司に言われた祭戸という中学校教師が主人公。祭戸が,サイバーエンジェルの役目を果たすために,チャットを体験し,犯罪が起こっていると疑って捜査を始めるという話。2004年に連載されていた作品ということもあって,舞台となるインターネット社会や,トリックの肝となる部分が古い。分かりやすい構成で,気楽に読む分には,それなりに楽しめる。山口雅也の作風というより,折原一の作風に近い作品。サスペンスも要素がメインで,謎解き要素は薄い。


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ハルさん

8点。ふうちゃんこと,風里という娘の成長を見守る人形作家のハルさんの視点から描かれる連作ミステリ。風里の幼稚園時代,小学校時代,中学校時代,高校時代,大学時代のエピソードが短編として描かれ,最後に,風里の結婚式のシーンで収束するという構成になっている。ミステリとしてのデキは,それなりだが,非常に「いい話」。更に,娘ができて半年過ぎという絶妙なタイミングで読んでしまったために,異様に心に残る作品になってしまった。だんだんと親離れしていくふうちゃんの姿を,父親の視点から見ると,なんともいえず,切ない。


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花の下にて春死なむ


5点。ビアバー「香菜里屋」シリーズの第1弾。この短編集を最初に読んだときは,あまり面白いと思わず,シリーズを読み進めなかった。北森鴻のほかの作品を読んでから,「桜宵」などの続きを読み進めた。改めて読んで,シリーズの後の作品に比べ,読みにくいと感じてしまった。情報過多というか,登場人物が整理されておらず,あまり書き分けられていないため,物語の中で誰が何をしているのかが捉えづらい。シリーズの後の方の作品は,シンプルで傑作と思える作品も多いが,この短編集の作品はどれも及第点だけど,傑作とは思わなかった。

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